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Research

脳コネクトミクスイメージングチームは、脳イメージング技術の開発と脳コネクトーム、可塑性、再生機構の解明により次世代の医療技術開発を目指しています。

目次

1 脳の可塑性

2 脳の再生

3 コネクトームイメージング

脳の可塑性

脳の病気や障害は治らないと言われてきました。しかし中には障害を来したあと日常生活を送ることができるまで目覚ましく回復される方もおられます。これは脳の中に、内的・外的環境に適応する「可塑性」の能力が備わっているためと考えられます。一方でいくつかの脳疾患たとえば依存症では、脳の可塑性が適切に作動しないために症状の出現や悪化につながっていると考えられています。どのように脳の可塑性が作動しその環境に適した適応性を発揮するか詳細な理解をすすめることで、失われた機能をより効率よく回復させたり不適切な可塑性を正常化する、すなわち「自己の脳可塑性を活かす」治療法の開発につなげたいと思います。

脳の再生

脳の神経細胞は再生しないと言われてきました。しかし少数ですが大人の脳にも幹細胞が生きつづけていること、さらにそういった細胞が傷害部分へ移動し、分化し、修復に働いていることも観察されています。そういった自己細胞・組織再生能力を格段に増幅させ、脳機能を再構築し、個体レベルの症状回復まで実現する「自己の脳再生能を活かす」の治療法の開発につなげたいと思います。

コネクトームイメージング

生体のイメージング技術はこの数十年の間に大きく進歩をしています。磁気共鳴画像法(MRI)を用いて脳内ネットワークの「機能」「構築」「連絡性」の全貌を観察する(コネクトーム)ための技術を確立していくことで、可塑性、意識、自己、運動制御、感情制御のメカニズムを調べていきます。

関連する研究プロジェクト:霊長類脳神経画像神経解剖学プロジェクト(Non-Human Primate Neuroimaging and Neuroanatomy Project, NHP_NNP)のホームページ、展望論文